【愛犬家必見】わんこと暮らしやすい住宅とは?
2023.10.06
技術・性能
大切な家族である犬と快適に暮らすための家には、さまざまな工夫が必要です。具体的にどうすればいいか悩んでいる方、結構多いのではないでしょうか?犬の習性や行動を知らなければ、快適に暮らせる間取りや設備を整えることはできません。本記事では、犬と家族全員が快適に暮らせる家づくりのポイントをご紹介します。
最後まで読めば、犬と暮らしやすい家づくりのアイデアが見つかります。これから家を建てる方は是非参考にしてください。
犬も家族も暮らしやすい家づくりのポイント
犬と家族が暮らしやすい家づくりには、快適性と健康・安全性が重要です。
ポイント1:換気・空調管理
犬は体温調整が苦手なため、暑さ対策は不可欠です。犬は人間のように汗をかいて身体を冷やすことができません。全館空調にすると室内の空気環境はいつも健やかになり、犬も人間も快適に暮らせる家づくりが可能です。高気密高断熱仕様にして外気の影響を減らすと、快適に過ごせます。建築基準法で義務付けられている24時間換気システムで管理しましょう。一年中、犬と人間が快適に暮らしやすい室温と湿度をキープできる家づくりが大切です。
ポイント2:安全対策
家の中には犬にとって危険な場所がたくさんあるため、安全に配慮した間取りを考え、ケガや事故をしっかり防ぎましょう。
◆ペットフェンスの設置
家の中には犬にとって危険な場所がたくさんあるため、安全に配慮した間取りを考え、ケガや事故をしっかり防ぎましょう。
◆安全な浴室
キッチンと同じく浴室も事故が起こりやすい場所です。扉は犬が開けにくい引き戸や内開きにし、必ず閉めておく習慣をつけましょう。犬が入ってきた場合も想定し、浴槽の蓋は必ず閉める・洗剤やシャンプーなどの収納場所も考慮することが大切です。キッチンと同じく浴室も事故が起こりやすい場所です。扉は犬が開けにくい引き戸や内開きにし、必ず閉めておく習慣をつけましょう。犬が入ってきた場合も想定し、浴槽の蓋は必ず閉める・洗剤やシャンプーなどの収納場所も考慮することが大切です。
◆滑りにくい床
滑りにくい床で、家の中を歩いたり走ったりする犬の転倒やケガを防止します。踏ん張りが効かない床材は、関節にダメージを蓄積してしまいます。床材によっては足を滑らせたり足腰に負担がかかったりして、ケガにつながる恐れもあるので注意が必要です。よく動き回る場所にはコルク生地のマットを貼る、滑り止め加工がされたフローリングを選ぶ工夫をしましょう。無垢フローリング用の滑り止めオイルもおすすめです。
◆緩やかな階段
階段は緩やかにしましょう。緩やかな階段は飛び降りたときの足腰への衝撃を最小限に抑えられ、やわらかい肉球にも負担がかかりません。妊娠や老化によって足腰が動かしづらくなった人間にとっても安全です。
◆ドアクローザー
ドアクローザーとは、玄関などのドア上部に設置してゆっくりと自動的にドアを閉めるための装置です。勢いよく閉まるドアに犬が挟まれる事故を防ぐほか、衝撃音軽減の対策にもなります。
ポイント3:防音対策
人間より聴力が高い犬は音に敏感で、ストレスを感じやすいです。掃除機やドライヤー、チャイムやアラーム音などの電子音を苦手とします。犬専用のスペースは、防音効果を考えた場所に設置しましょう。雷や大きな音を犬が「怖い」と感じた時も、専用スペースがあれば落ち着けます。また犬の鳴き声などの音漏れや室内に響く犬の足音といった、ご近所を配慮した対策も行いましょう。床をカーペット敷きにすると、足音の防音効果が期待できます。高性能サッシで防音・遮音対策を行う、窓にシャッターを設置するのもおすすめです。
ポイント3:臭い対策
犬と人間が快適に暮らしやすい家づくりには臭い対策も必要です。一緒に住んでいる家族は気にならなくても、ペットを飼っていない来客が不快に感じることもあります。24時間換気システムでニオイを溜めないようにするほか、犬のトイレ付近に自動センサー付きの天井換気扇を設置するのもおすすめです。クロスや床は、消臭効果や防水効果のあるものを選びましょう。犬と過ごすリビングなどは、エコカラットのような消臭機能付きの建材を使うのがおすすめです。トイレスペースの壁をマグネットボードにすればトイレシートを磁石で止められるので、足を上げて用を足す場合も安心です。
ポイント4:メンテナンス
水回りは掃除がしやすい防水仕様の床材を選びましょう。抜け毛の掃除は、小回りのきくスタンド式掃除機がおすすめです。普段から床に置くモノを最小限に抑えて小まめに片付け、部屋をスッキリさせることも、ニオイや汚れ対策になります。
犬と家族が健康で快適に過ごすために、小まめな掃除を心がけたいですね。
犬が暮らしやすい家の間取りアイデア
犬だからこその問題を考えて生まれた、間取りや設備のアイデアをご紹介します。
アイデア1:足洗い場を設置
専用の足洗い場を設置します。犬はお散歩が大好きなので、散歩から帰って家に入る流れをスムーズにしてあげましょう。設置場所は、散歩から帰ってすぐに足が洗える外水栓か、玄関ポーチ横に設ける立水栓が便利です。洗い場に水を溜めておけば水分補給ができ、夏場はプールにもなります。お湯も使えれば、冬場でも洗ってあげられますね。
アイデア2:玄関土間収納
玄関土間スペースを広くとった間取りがおすすめです。お散歩用のリードやマナー袋などを収納できるスペースがあれば、準備と片付けがスムーズになります。ペットキャリーやペットカートも収納できるスペースを確保しましょう。棚を設置すれば、ドッグフードやペットシーツをまとめ買いしても保管できますね。
アイデア3:家族と過ごせるスペース
家族の様子が見られるリビングの一角に専用スペースを作ってください。犬は本来群れで生活する習性があるため、寂しがりやです。遊び場や食事をする場所はリビングに設けましょう。
アイデア4:家族から見えないスペース
家族から見えない階段下など、デッドスペースがおすすめです。狭いところを好む犬は、階段下などの隠れ家的な場所が大好き。家族の気配が感じられるので、安心して眠ったりリラックスしたりできるでしょう。プライバシーがない生活には犬もストレスを感じるので、排泄する場所も隠れた場所に設置します。
アイデア5:見晴らし窓
外の様子を観察できる見晴らし窓を設置しましょう。犬は動くものに興味を示す習性があるので、外を眺めるのが大好きです。眺められる窓があれば退屈せず留守番でき、家族の見送りや出迎えもできます。床に近い、犬の目線の高さにあった位置に配置するのが理想です。また玄関窓は、犬が外を見られる位置につくってください。来訪者や飼い主を見ることができるので、犬を安心させられます。
アイデア6:土間リビング
犬と暮らす家では、フローリングの一部を土間にする間取りが人気です。土間リビングは、犬にとっても人間にとっても好都合。土間スペースの床材はひんやりしているため、暑さが苦手な犬の涼む場所に最適です。土や泥汚れを水洗いできるので、人間にとっては掃除しやすいメリットがあります。ウッドデッキや庭などの部屋をつなぐ空間に、滑りにくい床材を選ぶのが土間リビングのポイント。犬が気持ちよく過ごせる土間スペースを作ってあげましょう。
アイデア7:ドッグラン
走り回ったり穴を掘ったりするのが大好きな犬のために、庭の一部か屋上にドッグガーデンを作りましょう。屋根付きのドッグランであれば、散歩に行けない雨の日も元気に遊べます。ドッグガーデンの地面には、雨が降っても泥だらけにならない人工芝がおすすめです。家の中に虫を連れ込むこともなくなるでしょうし、トイレ後はすぐに水洗いできるので衛生的です。植物を植える場合は注意しましょう。
チューリップや水仙、ポインセチア、ジャスミン、スズランは危険な植物です。
スパティフィラムやカラーは、かじっただけで口内炎や皮膚炎を起こします。
アイデア8:回遊動線
家の中で動き回れる回遊動線を作りましょう。特に庭や屋上にスペースが取れない場合は、家の中に回遊できる動線を作ってあげてください。ドアや仕切りが少ない「スキップフロア」構造の家なら、周囲が見渡しやすく安心です。階段を上り下りする運動にもなります。走り回る犬の行き止まりがない間取りを工夫しましょう。
動線の確保が難しい場合は、自由に部屋を出入りできる室内用ペットドアがおすすめです。無音作動なので、音も気になりません。
家の中を自由に動き回ることで、運動不足やストレスも解消できるでしょう。
まとめ
犬と暮らしやすい家の間取りや設備のアイデアをご紹介しました。愛する犬と家族のために、家に工夫を凝らすのは楽しい作業です。こだわりの素材や間取りを取り入れ、お互いが末長く快適に暮らせる住まいを実現させてくださいね。