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住まいの断熱材、ベストな選択は?特徴や性能を徹底比較!

2023.07.04 技術・性能

最近はZEHなどの省エネ住宅の普及にともない、断熱性に関心を持つ方が非常に多くなってきました。
断熱材は住まいの快適性を大きく左右します。「夏涼しく、冬暖かい家」を実現するには、高い断熱性能が必要不可欠です。しかし、断熱材は多くの種類があり、本当に最適な材料を選択するのは簡単ではありません。

今回は、数ある断熱材の特徴や性能をわかりやすく解説・比較します。断熱材選びに迷う方はぜひ参考にしてください。

断熱材が重要な理由とは

断熱材の役割

断熱材は、文字通り「熱を遮断する素材」のことをいいます。
家の外壁部分を断熱材で包むことにより、内外の熱の出入りを防ぎます。
断熱材は熱を伝えにくい材料で作られている点は全てに共通していますが、ガラス繊維やウールなど、非常に多くの種類が存在しています。

高断熱住宅のメリット

家づくりに関する情報を集めていれば、必ずと言っていいほど「高断熱」という言葉を見聞きするでしょう。現在の住宅は、数十年前の住宅と比べると格段に断熱性能が上がっています。
断熱性能を上げることで外気温の影響を受けにくくし、一年中快適な温度に保たれた室内環境をつくることができるのです。

高断熱によって「夏涼しく、冬暖かい」快適性が実現するだけでなく、冷暖房効率を高めることができます。光熱費の節約ができれば、脱炭素といった環境保護にもつながります。
現在は世界的に省エネが推進されているだけでなく、異常気象による外気温の変化も非常に激しくなっています。「人の健康にも、家計にも、そして地球にもやさしい」高断熱住宅は、もはや社会的なスタンダードとなっていくでしょう。

断熱材の特徴・性能の比較

断熱性能は「熱伝導率」に注目
断熱材の断熱性能をあらわす時に用いるのが「熱伝導率[W/(m・K)]」です。熱伝導率の値が小さいほど断熱性能が高いことを示しています。住宅会社の資料や建材カタログなどで製品を比較するときは、まず熱伝導率に注目することである程度の比較が簡単にできるのでチェックしておきましょう。

熱伝導率は素材の密度や繊維の微細さによっても数値が変わるため、同じ素材でも製品によって大きく異なります。一般的に熱伝導率が低い製品ほど高単価である場合が多く、コストバランスを考えることが大切です。担当の設計士などに相談し、必要な性能を見極めましょう。

代表的な8つの断熱材比較表

代表的な8つの断熱材比較表

参考:住宅金融支援機構による断熱材の熱伝導率区分

鉱物系の断熱材の特徴

グラスウール
繊維状のガラスを使用した断熱材です。
熱に強く耐火性が高く、防音性にも優れています。以前より用いられてきたもっともポピュラーな断熱材です。安価ですが、湿気に弱く腐食やカビ対策が必須です。
ロックウール
岩石やスラグといった石材を繊維状に加工した断熱材です。
グラスウールに似た強み・弱みを持っていますが、やや軽量なため耐震性に有利です。

石油系の断熱材の特徴

ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)
一般的な発泡スチロールと同じ成形方法で作られており、安価で加工しやすく軽量という特徴があります。耐火性は劣ります。
押出し法ポリスチレンフォーム(XPS)
ポリエチレンを押出し式の射出成形機により固い板状に加工した断熱材です。
大量生産により安価で、幅広く使用されています。圧力に強いため、床下や屋根など負荷が強い部分におすすめの断熱材です。
硬質ウレタンフォーム
壁や天井などの吹付断熱で多く用いられる断熱材です。ガスが封入された気泡で構成され、高い耐久性と耐火性を持ちます。施工しやすく高い断熱性を発揮する点も魅力的です。しかし、万が一火事で燃えた場合は有毒ガスが発生し、二次被害につながる恐れがあります。
フェノールフォーム
硬質ウレタンフォームと同じく耐久性と耐火性に優れた成形断熱材です。石油系断熱材の中でも耐火性に優れている点がポイントで、燃えても有毒ガスが発生しません。また、価格は高いですが、高い断熱効果が期待できます。

自然系の断熱材の特徴

セルロースファイバー
古紙やおがくずを原料とするセルロースファイバー。
調湿性が高く、住環境を結露やカビから守ってくれます。木質素材ですがホウ酸や難燃剤が含まれているため、耐火・防虫効果があります。施工は難しく高価ですが、エコな建材を希望する人にはおすすめの素材です。
ウール(羊毛)
衣類や布団の素材としてもメジャーなウールですが、断熱材にも使用されます。
セルロースファイバーと同じく高い調湿性を持ち、防虫効果がある点も魅力的です。高価で施工が難しい点はデメリットといえるでしょう。有害物質を発散しないため、健康住宅などに採用されています。

施工方法による断熱性能の違い(内断熱と外断熱)

断熱材は種類や素材の性能だけでなく、施工品質と施工方法によっても効果が異なります。
すき間なくしっかりと敷き詰めることで、初めて断熱効果を発揮できるのです。さらに素材の特徴を理解した正しい施工でなければ、カビや腐食により短期間で劣化が進んでしまう可能性もあります。

施工品質は第一に重要、そして次に考えたいのは施工方法についてです。断熱材の施工方法は大きく分けて「充填断熱工法(内断熱)」と「外張り断熱工法(外断熱)」があります。以下に詳しく見ていきましょう。

充填断熱工法(内断熱)

「充填断熱工法」いわゆる「内断熱」は、柱や梁の間に断熱材を充填する工法です。現在最もポピュラーな方法で、比較的安価で断熱材の種類も選びやすいのが特徴です。断熱材が構造体の間に納まるので、壁厚が抑えられ、スペースを最大限に有効活用できます。

外張り断熱工法(外断熱)

柱の外に断熱材を張り付ける工法で、「外断熱」とも呼ばれます。家の躯体全体を断熱層で丸ごと包み込むことにより、外気の影響をさらに受けにくくし、気密性も向上させます。内断熱よりコストは上がりますが、構造体の寿命を延ばすことにもつながり、理想的な断熱効果が期待できるでしょう。

付加断熱工法(内断熱+外断熱)

加えてご紹介したいのは「付加断熱工法」です。内断熱と外断熱を組み合わせた工法で、非常に高い気密性・断熱性を発揮します。高性能住宅にはぜひ取り入れたい断熱方法です。しかし両方のコストがかかるため、導入には慎重な検討が必要でしょう。

ベストな断熱材を選ぶには

これまで断熱材の特徴や性能、施工方法をお伝えしました。
しかし、素材ごとに強み・弱みがあり、「これが一番!」と断言することはできません。
例えば、寒い地域と暖かい地域で同じ性能の断熱材は必要ないかもしれません。オーバースペックでも安価に抑え過ぎても後悔につながる恐れがあります。
ベストな断熱材を選ぶ際には、お住まいの地域、希望する省エネ性能のレベル、かけられる予算などを考慮し、自身に合った素材を選ぶことが大切です。

また、施工品質が保たれなければ、どんな良質の素材も台無しです。
設計士や営業担当者が正しい知識を持っているだけでなく、現場においても適切な施工が実施されていることが大変重要になります。素人目にそれらを判断するのは難しいですが、省エネ住宅に特化して多くの実績を持つ住宅会社を選ぶことが成功への近道となるでしょう。

まとめ

快適な住まいづくりのカギとなるのは「断熱材選び」です。
自身が優先すべきことは何かを考え、ライフスタイルやコストバランスに合わせたプランを選択しましょう。

まとめ

今井産業では、断熱性能のトップレベルである「HEAT20・G1」を標準仕様としています。お部屋ごとの温度差がなく、一年中快適な暮らしが実現可能です。
高性能な家を手の届く価格でご提案し、お客様の理想を叶えるお手伝いをいたします。断熱性に優れた家づくりをお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。